対話を効果的に進めるための必要なスキル、今回は「d. 共有するスキル」です。

a. 場を作るスキル
b. 聴くスキル
c. 質問をするスキル
d. 共有するスキル ←←← 今回はここ
e. 認めるスキル

 

自分と相手、お互いが情報を共有するための1x1です。相手から聴いたこと(情報)を理解して共有するためにはスキルが必要です。

◆ メモを取る (相手から聴いたことを要約してメモします)

  • メモを取ることで、曖昧で、あとで書き換えられやすい記憶力に頼らずに済みます
  • メモを取る姿勢は、相手に自分の話を聴いてくれているという安心感を与えます

 

◆ 取ったメモを相手に見せる(「1×1キャンバス」©の出番です)

メモを取ることは誰でもすると思いますが、取ったメモを相手に見せることは普通しません。1×1協会の推奨する1×1では、メモをお互いに見ることを推奨しています。

メモを取っている姿は安心感を与えますが、本当に伝えたいことがメモされているでしょうか? 相手が言ったことに、聴き手の思惑や憶測、知識の差、趣向の違い、年代の差などがフィルターやバイアスとなってしまい、メモに誤解や曲解、省略や誇張が入ってしまうことが多々あります。

  • 書いたメモを見せることで、聴き間違いや聴き漏れはもちろん、誤解や視点の違いなどをその場で修正できます
  • メモを共有して間違った解釈を修正しようとする姿勢自体、オープンで真摯なものであり、信頼関係を作る上で効果的な方法です

 

◆ メモの共有で対話の内容を可視化すると、対話の無駄がなくなります

  • お互いにメモを見ながら話すと、話題がそれたりすることを防げます
  • 複数の話題が関連していることを発見できます
  • 話を進めて行く方向性が見えます

 

◆ 対話の中で共有されたメモを保存することで次に繋げます

  • 記録になります
  • 記憶を補助します
  • 行動の指針になります
  • 次の対話で、堂々巡りするなどの重複の無駄をなくせます

 

◆ 「1×1キャンバス」© を使えば、メモ、確認、修正、共有が用意にできます

「1×1キャンバス」©
  • キャンバス上にメモし、見せて、メモを修正する

    A4サイズのホワイトボード状のキャンバスです。マーカーで書いたり消したりできるので、このキャンバス上にメモをして、お互いに見えるようにします。メモが間違っていたり、ニュアンスがずれていたらすぐに書き換えます。
  • キャンバスをスマホなどで写真に残し、相互に保存する

    お互いに同じものを保存することで、共有したことの確認ができるし、いつでも見返せる
  • メモを画像で残すことで、PC上に改めて記録したり、ファイルしたりする余計な手間をかけなくて済みます

 テレ1×1では、「1×1キャンバス」をカメラに向けて相手に見えるようにしてもかまいませんが、オンライン用にアプリも用意します。

話を聴く、その内容を要約してメモを取る、そのメモを見せて確認してもらい間違いがあれば書き直す、これによって正しい理解と、その内容の共有が効率よく行われます。

共有がうまくできれば、信頼関係も継続し、改善も進み、働きやすい環境が整い、効率は上がり、その結果成果も上がり、業績も向上につながるでしょう。

(つづく)