テレ1x1を始めます。1回30分の充実した対話です
◆ テレ1x1の手順 (前回のつづき)
1. テレ1x1を開始することを理解してもらう(最初)
2. 目的や趣旨を共有する(最初)
3. 日時、方法、場所を設定する
4. 実施する ←←←←今回はここ
5. 話した内容を共有する
4. 実施する
1x1は、あらかじめテーマが決まったものに、3人以上の参加者が集まってするミーティングとは違います。
1対1でも、異動内示や業務指示といった5分くらいで終わってしまう単なる伝達や、何か問題が起きたので事情聴取やミスをした時の叱責など、特定の目的でするものは、1x1の趣旨からはずれます。
また、「調子はどう?」、「うまく行ってる?」、「なんかあったら言ってね」のような、部下の「はい」や「大丈夫です」のように一言の返事で終わってしまうような声掛けのようなものでもありません。
上司と部下の1対1の「対話」です。相互に共有し理解し確認し援助する場です。どちらかというと上司は聞き役で話しやすいように的確な質問をするという役割です。
1対1で30分、そんなに長い時間なにを話せばいいの?沈黙で気まずくなるのでは?という不安は上司にも部下にもあります。
だから、ツールを使ってだれでも不安なく、多少のトレーニングは必要ですが、人によって内容に差が出ないようにします。
1x1(テレ1x1も)は30分の中で次の内容が含まれます
◎ 挨拶
◎ 雑談や気持ちをほぐす会話
◎ 最近の心身の健康状態などを聞く
◎ 前回の1x1で何か変化があれば確認する
◎ 今回のテーマをどうするか話し合って決める
◎ テーマについて対話する(背景、現状、要望や考え等)
◎ 対話の内容を振り返り、共通理解と情報共有をする
◎ 何かアクションが必要なら、それも共有する
◎ クロージング
沈黙を心配するよりも、30分間でこなせるかどうかの方が心配です。多少の慣れは必要ですが、「1x1キャンバスというツールを使えばある程度無駄なく進められるはずです。
ツールは手書きができるA4サイズのホワイトボードのようなものなので、上司が書記役をしますが、書いた内容は双方で確認し、写メなどで画像として記録もできます。
1対1での対話でも、部下が伝えたい思いと上司が聴いて感じたことが一致せず、ことばが置き換えられて意味が変わってしまうようなことを避けるためにも、ツールは有効です。
1x1が終わった後に、上司がPC上で対話の記録をするといった手間もかかりません。
1x1協会ではむしろ、1x1データーベースなど、別に記録することを推奨しません。これは部下が安心して上司と対話できる環境を確保するためでもあります。話した内容が独り歩きする危険性をできるだけ排除します。
(つづく)